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キムさんはさらに語った。

「微生物を生産したところで、運搬する車もなければガソリンもなかった。容器も破損したものが多く、液体なので畑に撒くのも大変だった」

キムさんは農場員に「3年経てば土の中で窒素を生む菌が育つ」と説明して回ったが、誰にも信じてもらえなかった。トウモロコシの供給が途絶え、生産したEM菌も消費者からそっぽを向かれたため、結局生産が止まってしまった。

農業の専門家は、北朝鮮の土壌が酸性化しているため、有機質の肥料が必要だと指摘する。

北朝鮮の農業科学院出身で勤務経験がある脱北者のイ・ミンボク氏は「1979年から土壌の酸性化が深刻になったため、金正日氏が対策を行うよう指示を下すほどだった。EM菌には改善効果があるかもしれないが、治山治水、化学肥料や有機質肥料の生産環境の構築など総合的な対策が講じられない限り、何の意味もない」と述べた。

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このようなシステムの不全は農業にとどまらない。北朝鮮は未だに建前上計画経済を採用しているが、もはや機能していない。