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民主化を求める市民を武力で弾圧し、国際社会の激しい避難を浴びているミャンマー軍。武力を背景に、国内の様々な利権を牛耳る大企業集団でもある。

国連人権理事会が2019年に発表した「ミャンマー軍の経済的利益」と題された報告書によると、軍はミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)と、ミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)の傘下に、確認されただけでも106社の企業を擁している。そこから生み出される莫大な利益が軍を支えると同時に、権力にしがみつかせているのだ。

北朝鮮経済も、ミャンマーと似たような構造にある。朝鮮労働党や朝鮮人民軍(北朝鮮軍)などは、それぞれ傘下に貿易会社をはじめとする様々な企業を抱え、莫大な利益を独占している。そんな構造にメスが入れられようとしていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

平壌市のある幹部はRFAの取材に、今月初めから中央党(朝鮮労働党中央委員会)の特別指示に基づき、党組織や軍が営む外貨稼ぎ機関に対する全数調査が行われていると述べた。

政府と軍の指導部が主導する調査グルパ(取り締まり班)には、経済の流れをよく知る内閣所属の経済官僚も含まれている。グルパは、外貨稼ぎ機関の不正行為のみならず、事業体の規模や資金の流れまで調査対象に含めている。収益の流れが不透明な事業体の責任者を司法機関に告発し、事業体は内閣の傘下に移管させている。

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この幹部によると、党や軍は特権を利用し、国の山林資源である松の実が取れる林、地下資源の金鉱や炭鉱などを独占し、外貨稼ぎ事業を行っているが、規模が大きな企業所は設備と労働力ごと内閣の傘下に移管される。

北朝鮮の工場は、従業員の数に応じて8段階に分けられている。最も大きい特級企業所は従業員3000人以上、内閣や地方政府が所有する4級以下の企業所は従業員200人以下だ。内閣に移管されるのは、3級以上の企業所だ。

今回の措置について幹部は次のように説明した。

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「国の経済全般を独り占めしている党と軍所属の外貨稼ぎ機関の多くを解散させて、内閣に移管させることで、内閣中心制で経済難を正面突破しようという首脳部の意図の表れだ」

平安北道(ピョンアンブクト)の別の幹部は、金正恩総書記が1月の朝鮮労働党第8回大会と総会で、経済を司る内閣機能を復元せよと強調した後、内閣を中心に党と司法機関などの経済専門家からなる非常設経済発展委員会が立ち上げられたと述べた。

委員会には、内閣の手の届かないところにある外貨稼ぎ機関を全数調査し、経済に関する内閣の機能を妨げる事業体を解散させたり、内閣に移管させたりできる権限と役割が与えられた。

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一連の措置は、トンジュ(金主、新興富裕層)が党や軍の幹部と結託して利益を独占する縁故主義的な経済から脱却し、市場経済的要素を取り込んだ国家主導型の経済へと移行させる過程の一環と思われる。また、幹部の懐に入っている事業体の利益を、税金として徴収するのも目的だろう。しかし、たとえ金正恩氏の命を受けて動くグルパとは言え、想定通りに事を運ぶのはそう簡単ではないだろう。

(参考記事:北朝鮮が経済関連の法改正で目指す「経済の国家統制」

平安南道の幹部は、調査グルパも党や軍の既得権を握った勢力とのつながりが深く、本当に儲かる事業体は移管措置を免れるだろうと見ている。

また、平安北道の幹部は、海と中国との国境に面した現地には、党や軍が営む水産基地や外貨稼ぎ会社が数百存在すると推定されていると指摘。今回の調査で設備や建物などの固定資産の内閣への移管は可能だろうが、各事業体が保有している資金にはトンジュ(金主、新興富裕層)からの資金も混じっており、移管は簡単ではないだろうと見ている。

一方で当局は、企業に対する党の指導を強化する方針を示しているが、これは内閣の経済官僚が主導する経済体制に向かう方向とは必ずしも一致しない。「国家経済発展5カ年計画」が一体どこへ向かっているのか、その全容を判断するには、もう少し当局の動きを見守る必要がある。

(参考記事:企業に対する党の指導を強化する北朝鮮「経済再生策」に非難轟々

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