北朝鮮警察「禁断映像」撮影現場を急襲…女優ら逮捕、監督は死刑に

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かつて、北朝鮮で「肉談」と呼ばれるエロ話が大流行した時代があった。そのきっかけを作ったのは、なんと金正日総書記だった。咸鏡北道(ハムギョンブクト)の名勝、七宝山(チルボサン)を訪れた際、観光ガイドが肉談を折り混ぜた解説をしたところ、金正日氏が大喜びしたのだ。

それをきっかけに、各地の名所旧跡が同じように肉談解説を始め、国営の出版社が肉談集を先を争って出版するなど、それまでは禁じられていたエロ文化が一気に市民権を得たのだ。

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その後またもや状況が変わり、エロ文化は禁じられてしまった。しかし視聴が違法とされている韓流コンテンツと同じように、一度定着したエロはいかに厳しく取り締まってもそう簡単になくなるものではない。平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋は、AVを撮影していた朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の40代の軍官(将校)が逮捕されたと伝えた。

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事のいきさつは次のようなものだ。

この軍官は、普段から金持ちであることに物を言わせ、多くの女性と関係を持ってきたのだが、ある女性にAV動画を撮ろうと持ちかけた。女性が承諾するや、某所に連れていき、別の男性と性行為をさせ、自らが「監督」となってそれを撮影していた。ところが、安全部(警察)が現場を急襲、3人とも逮捕されてしまった。情報が漏れていたのだ。

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軍官は、自分が軍人の身分であることから逮捕はされないだろうとたかをくくっていた。安全部はあくまでも民間人の犯罪を取り締まる機関で、軍関係者の犯罪は警務隊(憲兵隊)が処理するからだ。しかし、安全部は軍官の逮捕に踏み切った上で、身柄はすぐに軍保衛部(秘密警察)に引き渡した。

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民間人の場合なら、刑法249条(売淫罪)、250条(淫蕩な行為罪)で、それぞれ最高で5年以下の労働教化刑(懲役刑)に処される。ただ、軍官に適用されるのは軍刑法。その内容は公開されていないが、通常の刑法より罪が重くなるものと予想されている。実際に軍保衛部は、死刑にする方針であるとのことだ。

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しかし市民の間では、単に違法映像の撮影だけでは罪が重すぎるとして、どうやら動画を密売していたのではないかとの推測が流れている。また、大々的な流通網を組織していた可能性も考えられる。リッチな暮らしの財源は、AV動画だったという見方だ。

新型コロナウイルス対策として国境が封鎖され、貿易が止まったことで国内では甚大な影響が出ているが、見せしめとして重罰にするとの見方もある。

北朝鮮では、スマートフォンの普及で映像の撮影が容易になったことで、エロ動画が増えているというのが情報筋の説明だ。通常はタバコやお菓子と引き換えに知人同士でシェアする形でどんどん広がっていくのだという。

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