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北朝鮮が、新型コロナウイルスの感染防止のために国境封鎖、貿易中断などの強い措置を取ってから1ヶ月以上経った。当局は未だ国内での感染者はゼロだとしているが、その一方で1万人以上と推定される人を隔離する措置を取った。

(参考記事:北朝鮮、新型コロナ警戒で2280人が隔離状態

同時にマスクの着用、個人衛生の徹底などの感染予防教育を進めているが、いい加減なものも多いようだ。

江原道(カンウォンド)のデイリーNK内部情報筋によると、道の衛生防疫機関から派遣された担当者が参加して疾病集中教育と人民班会議が行われた。その場で伝えられたのはこんなことだった。

「味噌やキムチを食べる民族は伝染病を免れる」

このような話は、2003年にSARSの感染が拡大したときに韓国で広がった。しかし今回、韓国政府の中央対策安全本部や疾病管理本部(CDC)は1月末の段階ですでに、「キムチが新型コロナウイルスを防ぐという説には科学的根拠がない」と間違った情報を打ち消している。

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一方の北朝鮮当局は、医薬品不足をカバーするためか、健康補助食品やサプリメントを奨励するにとどまらず、「キムチ最強説」のような俗説まで宣伝するに至っている。

(参考記事:若い女医の死で幕を閉じた北朝鮮「恐怖病棟」での出来事

国営の製薬会社は様々な医薬品や健康補助食品を製造、販売、輸出までしているが、その中には成分に問題のある「インチキ薬」も混じっている。

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朝鮮富強製薬会社の「クムダンー2」は、SARS、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ、エイズ、MERSなどあらゆる病気に効くという触れ込みで大々的に販売された。これだけでも充分眉唾ものだが、韓国の国立科学捜査研究所の検査の結果、主成分は「プロカイン」という局所麻酔薬で、投与するとショック、中枢神経系異常などの副作用が懸念されるという代物だった。

(参考記事:基準値20万倍の水銀を含有…北朝鮮の漢方薬は「毒のかたまり」

医薬品が不足している上に、正しい知識を持たない北朝鮮の消費者は、「コロナに効く」という俗説や、「体に良さそう」というイメージだけで、様々な商品に飛びついている。

元山(ウォンサン)の市場で売れているのは高麗人参の注射液、脳心麝香、玉竹多糖などで、いずれも新型コロナウイルスによる肺炎の予防や治療とは関係のない漢方薬だが、現在建設が行われている巨大ビーチリゾート、元山葛麻(ウォンサン・カルマ)海岸観光地区に動員された人々が主に買い求めている。

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当局は市場での薬の販売を取り締まっているが、国営薬局で取り扱っている医薬品の価格が高いことから、市場や路上での販売は続き、価格は上昇傾向にある。

作業現場には大勢の労働者が集まることから、新型コロナウイルスの感染拡散が懸念されるだけあって、とりあえず体に良さそうなものなら何でも飲んでおこうという心理が広がっているのかもしれない。実際、突撃隊(無給の建設労働者)の宿舎周辺では、酢、生姜、桔梗などが売れている。また、経済的に余裕のある幹部は、中国製のビタミン剤を買い求めているとのことだ。

(参考記事:大量死の噂と消耗する体力…北朝鮮、新型コロナで「恐怖の作業場」

それでも、覚せい剤に飛びつくよりはまだマシかもしれない。北朝鮮では一部で、覚せい剤が医薬品と混同されている。

(参考記事:リウマチ薬として覚せい剤使用の北朝鮮女性を逮捕

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