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北朝鮮が、ロシアから何頭もの白馬を輸入していることがわかった。

ロシアの英字紙「モスクワ・タイムズ」によると、2019年4月に、北朝鮮から来た4人の男性が、金正恩党委員長の息子のために白馬を購入するとして、モスクワ郊外のルブリョフカにある牧場をアポ無しで訪れた。背の低い馬、ウェルシュ・ポニーに試乗し、ロシアで何度も賞を受けている3歳のサンサという名の馬を購入した。

数カ月後、モスクワ郊外の別の牧場を訪れた彼らは、ドゥルージバ(友好)とドゥブロヴニク(世界文化遺産になっているクロアチアの都市の名前)という名の2頭の馬を150万ルーブル(約262万円)で購入した。

また、ロシア駐在の北朝鮮大使館の関係者は、この牧場で2017年に、足の速いことで知られるロシアの白馬、オルロフ・トロッターを6頭購入し、チャーター機で北朝鮮に連れて帰った。

モスクワ・タイムズは、ロシア連邦税関のデータを元に、北朝鮮はロシアから2010年から2019年の間に138頭の馬を購入し、58万4302ドル(約6540万円)を費やしたと報じた。また、米国の北朝鮮専門サイトのNKニュースは、2016年8月に、北朝鮮がロシアから2頭の馬を購入し、5万6000ドル(約627万円)を費やしたと報じている。

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牧場の営業担当者は、1990年代から北朝鮮と取り引きがあるが、この数年で取り引きが増えたと証言している。

国連安全保障理事会は、北朝鮮に対して制裁決議を何度にも渡って採択しているが、その禁輸品目に馬を含めた家畜は含まれていない。馬が金王朝の「ぜいたくライフ」を満たすために使われているとしても、ぜいたく品とは見なされていないわけだ。

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北朝鮮では、抗日パルチザン活動を行っていたころの金日成主席が白馬に乗った姿を描いた絵が数多く見られる。また、金正恩氏の実母である高ヨンヒ氏の妹、高ヨンスク氏が2016年に公開した写真には、幼少の頃に、父の金正日氏と並んで白い馬に乗る光景が2016年に公開されている。

金正恩氏が、祖父金日成氏も乗っていた白馬に、自分の息子も乗せることは、白頭血統(金氏一家)の永続性をアピールすることにつながるとも見られる。

(参考記事:北朝鮮「白馬に乗った金正恩」写真公開