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北朝鮮の金正恩党委員長は、昨年末に平壌で開催された朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会で「正面突破戦での基本は経済戦線だ」と指摘し、国際社会の制裁に打ち勝つための経済建設を強調した。

(参考記事:「自律経済、いっそう強化」北朝鮮で党総会の2日目

しかし実のところ、経済発展は望むべくもないのが現状で、国営企業の多くが操業を停止していると平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えている。

情報筋の話では、平壌郊外の平城(ピョンソン)には約180の企業があるが、そのうち製品を生産しているのは35社だけ。まともに生産ができている企業は半分にも満たず、従業員に給料を支払えているのはわずか5社だけだ。

給料とは言っても現金ではなく、現物支給だ。

「現金で賃金を支払っている単位(企業)はほとんどなく、コメ、トウモロコシ、食用油、小麦粉などの商品を渡す場合がほとんど」(情報筋)

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情報筋によると、地域の国営企業の月給はポスト、勤務年数などにより異なるが、平均すると5000北朝鮮ウォン(約65円)。それに相当する現物で支給しているが、コメだと1キロ分にしかならない。

ちなみにトンジュ(金主、新興富裕層)が営む私企業の月給は、国営企業の100倍の50万北朝鮮ウォン(約6500円)。平均的な4人家族の1ヶ月の生活費がちょうど賄える額だ。

金正恩政権は2014年に企業所法を改正し、生産計画、資金調達、財政管理、収益の使い方などの決定権を企業に与え、生産性と効率を高めるための「社会主義企業責任管理制」を導入したが、まともに機能していないというのが、情報筋の見立てだ。

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企業が利益をプールすることは認められないため、長期的な投資計画を立てるのは難しく、短期的に儲かる製品を生産して、それで得た利益で生産コストを回収して、余剰分を次の生産につぎ込む形を取っている。

うまく行った事例として情報筋は、平城食料工場を挙げた。この企業は、トンジュから投資を募り、ヨモギで作った酒を生産した。これが薬効が高いとして消費者の間で好評となり、トウモロコシ7〜8トン分の利益が残った。市場価格で計算すると770万北朝鮮ウォン(約10万円)から880万北朝鮮ウォン(約11万4000円)になる。それを元手に技術者1人、労働者5人に生活費、食料配給を支給できたとのことだ。

それすらできない企業は、思想学習、工事現場などへの労働力の提供など、国が企業に求める社会的課題をこなす役割を果たすことで延命している。

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打開策を「ニセ焼酎」に求めた結果、多数の死者を出し、売買に関わった数人が公開処刑された事例もある。

(参考記事:金正恩氏「ニセ焼酎で公開処刑」事件で警察が動く

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