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国連安全保障理事会で2017年9月12日に採択された制裁決議2375号は、国連加盟国に対して北朝鮮出身の労働者の新規雇用を禁じている。また、同年12月22日に採択された制裁決議2397号は、2019年末までに現在雇用している北朝鮮労働者をすべて本国に送り返すことを義務付けている。

最近ではスウェーデンが、国連安保理への制裁報告書で、自国内の北朝鮮労働者は昨年のうちに8人を帰国させたことで、すでに1人もいないと明らかにしている。一方で、ロシアは中国と並び、制裁に違反して北朝鮮労働者を新たに雇用したとの噂が絶えない。

そんな中、ロシアでは北朝鮮労働者の帰国ラッシュが起きていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

沿海州のウスリースク在住の高麗人(朝鮮系ロシア人)は、モスクワ発平壌行きの国際列車の切符が年末まで売り切れ状態となっていると伝えた。安保理決議で帰国を余儀なくされた北朝鮮労働者の帰国ラッシュに伴うものだ。

(参考記事:北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの茫然自失の日々

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100Щ号列車は、毎月1日、5日、12日、17日、22日、26日にモスクワのヤロスラブリ駅を出発し、ウスリースク駅でウラジオストク行き列車と分離、豆満江(トゥマンガン)駅を経て平壌に向かう。8日と15時間がかかる、列車として世界最長の旅程だ。それ以外にもウスリースクから平壌へ向かう列車もある。

10月まではさほど乗客が多くなく空席が目立つほどだったが、最近は満員状態が続いている。利用者が多いのに、100Щ号列車に平壌行きの車両は1両しかなく、残りはウラジオストクに向かってしまう。

ウラジオストク在住の高麗人も、北朝鮮に向かう国際列車の切符が売り切れたと伝え、その理由に運賃の安さを挙げた。飛行機は片道250ドル(約2万7000円)だが、列車は97ドル(約1万500円)で、いずれを利用しても労働者の自己負担だ。

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満員状態が続いているため、ウスリースクから中国の琿春を結ぶ国際バスを利用する人もいる。長時間バスに揺られ、一度中国に入ってまたすぐに出国する必要があるなど、非常に疲れるが、このコースが最も安くで済むとのことだ。

一時期、かつて日本と北朝鮮を行き来していた貨客船・万景峰(マンギョンボン)号が、北朝鮮の羅津(ラジン)とウラジオストクを行き来していたが、今では運航されていない模様だ。

(参考記事:万景峰号、北朝鮮とロシアを結ぶ航路に投入

深刻な労働力不足に悩むロシアは、数万人単位の北朝鮮労働者を受け入れてきた。給料のピンはねなど、劣悪な労働環境に置かれた彼らの間では様々な問題が発生してきたが、ロシアの消費者から北朝鮮労働者は誠実な仕事ぶりでとても評判が高い。

(参考記事:外国人労働者と大乱闘も…米国が懸念する「奴隷労働」の実態