北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、論評を通じ「外部勢力の支配と干渉を排撃し、祖国統一問題を、民族の志向と要求に即して自主的に解決すべき」と主張した。韓国内の民族感情を刺激し、北朝鮮に有利な世論を醸成する狙いがあると見られる。

論評ではまず、去る4月27日に南北首脳が合意した「板門店宣言」に言及し、これは「分裂と対決を一日も早く終息させ、民族の和解と平和・繁栄の新たな時代を果敢に開いていこうとする北南首脳たちの確固たる意志と共同の努力によってもたらされた貴重な結実である」とした。

同宣言では「南北関係の発展」、「軍事的緊張の緩和」、「非核化および平和体制構築」という目標と、これらを実現するための具体的な措置が述べられている。

論評では続けて、板門店宣言が「制裁・圧迫」や「トランプの支持」、「周辺諸国の支持」などを通じて実現したとする見方を「荒唐無稽」と一蹴し、「われわれの主動的かつ自主的な措置」のおかげであると強調した。

その上で、「いかなる場合にも民族自主の原則から脱線するなら、全民族の意思と要求に即して北南関係を改善していくことはできない」と韓国を圧迫した。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

民族自主の原則から脱線してはならない 朝鮮中央通信社論評

【平壌5月9日発朝鮮中央通信】歴史的な4・27板門店特大出来事によって三千里の国土に祖国統一の熱望が激しく波打っている。

北・南・海外の全民族はこの驚異的な現実が真の平和と統一へつながることを切々と願ってやまない。

国際社会も、朝鮮民族同士の理念、民族自主の原則を核としており、全民族の意思と念願に合い、朝鮮半島の平和と統一を願う進歩的人類の志向に合致する最も現実的かつ合理的な4・27宣言が採択されたことに一様な支持、歓迎の意思を表明している。

自主統一偉業実現の転換的局面を開いた民族史的出来事が到来することができたのは、なんらかの他の要因によってではなく、分裂と対決を一日も早く終息させ、民族の和解と平和・繁栄の新たな時代を果敢に開いていこうとする北南首脳たちの確固たる意志と共同の努力によってもたらされた貴重な結実である。

にもかかわらず、今、南朝鮮の一部で「制裁・圧迫の効果」だの、「トランプの支持のおかげ」だの、「周辺諸国の支持の結果」だのというたわごとが出ているのは、北と南が板門店宣言で確認したわが民族の運命はわれわれ自ら決定するという民族自主の原則に甚しく反する行為である。

板門店宣言が誕生したそれほど重大な出来事が外部のなんらかの支持によるものだという論理は実に荒唐無稽(こうとうむけい)なものである。

今、世界はいつ戦争が起こるかも知れない一触即発の超緊張局面に瀕していた朝鮮半島にどのようになって北と南が力を合わせてこんにちのような激動的な現実を広げたのかを直視している。

最高指導者金正恩委員長と文在寅大統領は、歴史的な板門店対面の際、年中青い松のように剛毅な精神をもって北と南が共に将来を切り開いていこうという意味を込めて白頭山と漢拏山の土を合わせて埋め、大同江と漢江の水を一緒に撒きながら意義深い記念植樹を行った。

誰も民族自主の原則に基づいて北南関係改善の流れを立派に培って朝鮮半島で平和的環境をつくり、繁栄の新しい歴史を切り開いていこうとするわれわれの主動的かつ自主的な措置についてけなすことはできない。

自主の原則は民族問題解決の核であり、全民族大団結の基礎の基礎である。

もっぱら自主の原則に基づいて全民族の大団結を成し遂げてこそ、わが民族は自分の運命の真の主人になることができ、祖国の統一と民族繁栄の偉大な推進力、決定的力量になれる。

わが民族は力が弱くて外部勢力に国権を奪われ、亡国の民の境遇を強いられた過去の弱小民族ではなく、自ら自分の運命を切り開いていくことのできる英知に富んで有力な民族である。

国際社会が朝鮮の北と南が統一されれば「地球上で最も強大な国家の中の一つとして浮上」するだろうと異口同音に評しているのは決して理由なきことではない。

外部勢力の支配と干渉を排撃し、祖国統一問題を民族の志向と要求に即して自主的に解決すべきだということは、半世紀以上にわたるわが民族の分裂史が残した教訓である。

いかなる場合にも民族自主の原則から脱線するなら、全民族の意思と要求に即して北南関係を改善していくことはできない。---

    関連記事