北朝鮮の金正恩党委員長は韓国の文在寅大統領との首脳会談(27日)で、北朝鮮北部の核実験場を5月中に閉鎖すると表明した。透明性を確保するため米韓の専門家やメディアを招く意向も示した。韓国青瓦台(大統領府)の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官が29日の記者会見で明らかにした。

北朝鮮は20日の朝鮮労働党中央委員会総会で北東部・豊渓里(プンゲリ)の核実験場閉鎖と核・大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験中止を表明しているが、その真意については様々な観測がある。

これについて金正恩氏は、「使えなくなったもの(実験場)を廃棄するだけだとの声も聞こえるが、来てみれば分かるとおり、従来の実験施設より大きい二つの坑道がさらにある。これは健在だ」と述べた。

また、「米国が北に対し体質的に拒否感を持っているが、われわれと対話すれば私が南側や太平洋上に核を発射したり米国を狙ったりする人間ではないことが分かるだろう」と強調。「今後頻繁に会って米国と信頼を積み重ね、(朝鮮戦争の)終戦と不可侵を約束するなら、われわれがなぜ核を持って困難に生きるだろうか」と発言した。

金正恩氏はまた、「時間から先に統一しよう」して、韓国より30分遅い北朝鮮の標準時を韓国の標準時に合わせると表明した。金正恩氏は、南北首脳会談が行われた板門店の韓国側施設「平和の家」で控室に韓国時間と北朝鮮時間を示すふたつの時計が並んで掛けられているのを見て「非常に胸が痛かった」と発言。「これはもともと同じ標準時を使っていたものを、われわれが変えたのだから、われわれが元に戻そう」と述べたという。

北朝鮮は2015年8月15日から「平壌時間(世界標準時+8:30)」を導入。それまで時差のなかった日本や韓国(世界標準時+9:00)とは30分の時差が生じることになった。

(参考記事:北朝鮮、8月15日から「平壌時間」を導入 「日帝は標準時間を奪った」