農場が独自で運営する監視隊は、軍服務を終えた人々からなる。彼らはトウモロコシの出始が始る8月中旬から本格的に活動する。3人一組で編成され、3日に1度の勤務を行う。農場員の退勤後から翌朝の出勤まで協同農場の収穫物を警備している。
彼らもまた、軍人と同じで、必死に働いたところで配給量に少し色がつくだけで、やはり皆がそれぞれ独自に収益を得る努力をしている。
農場の監視隊の場合は泥棒と内密しているケースが多い。多額の賄賂を要求する事は無いが、盗み出す量の調節を行う。目立った量がなくなると、自分の立場が危うくなるからだ。
彼らへの賄賂には酒、ツマミ、タバコ程度で済む。また、現金を渡す場合もある。1万ウォン〜1万5千ウォンで買収することができる。
警備に動員される人民保安所傘下の労働者監視隊も同じだ。作業班班長や分班長に賄賂を送り、キムチ用の野菜や穀物の横流しや、取り締まりで得た農産物を闇市場に流している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面秋の収穫期に協同農場は共有地に豹変する。そして、一番の問題は一般の農場員だけが、被害を被っているということだ。
北朝鮮の実際の収穫量は当局の推定を遥かに下回る。水増しで収穫量が報告されているだけでなく、収穫すらも幹部が横領している。農場員が常に腹を空かしている理由がここにあるのだ。