北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は1日、「資本主義の政治制度は、勤労人民大衆の自主的権利を蹂躙(じゅうりん)する最も反動的な政治制度である」などとする署名入りの論評を掲載した。朝鮮中央通信が伝えた。

北朝鮮国営の海外向けメディアである同通信は従来、労働新聞など国内の主要紙に掲載された論評のうち、安保・外交問題で日米韓を非難する内容のものを優先的に伝えてきた。

最近になり、近く予定されている南北首脳会談と米朝首脳会談に配慮してか、韓国と米国に対する非難の強度は低下している。替わって資本主義を非難する論評を紹介しているのは、北朝鮮が韓国や米国との対話を進めるとしても、「改革開放」のような体制の見直しに進む意図はないと示唆するためである可能性がある。

論評は、資本主義社会について「政治は独占財閥が牛耳り、それは徹頭徹尾、搾取階級の利益を代弁する」「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなるという両極分化を生じさせる」などと述べて批判している。

しかし、社会主義的な計画経済がとうの昔に破たんした北朝鮮では、なし崩し的な市場経済化が進んでおり、国民の大多数がそのような現実を認識している。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

「労働新聞」 矛盾と対立の激化は資本主義の必然的所産

【平壌4月1日発朝鮮中央通信】1日付の「労働新聞」は署名入りの論説で、こんにち帝国主義者が資本主義の「優越性」についていつよりも大げさにけん伝しているが、いかなる甘言と欺まん宣伝によっても資本主義社会の腐敗した真面目を絶対に覆い隠すことはできないと指摘した。

同紙は、社会階級的矛盾と対立の激化は資本主義社会の必然的所産であるとし、次のように強調した。

資本主義の政治制度は、勤労人民大衆の自主的権利を蹂躙(じゅうりん)する最も反動的な政治制度である。

資本主義社会で政治は独占財閥が牛耳り、それは徹頭徹尾、搾取階級の利益を代弁する。

資本主義の経済制度は、富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなるという両極分化を生じさせる最も反動的な経済制度である。

資本主義の経済制度の反動性は、資本家階級がさまざまな手段と方法を尽くして全ての経済的空間で勤労大衆の利益を侵害する代価で自分らの限りない貪欲を満足させる悪らつな搾取制度であるというところにある。

資本主義の文化制度は、資本家階級の利益の実現にだけ徹底的に奉仕する最も反動的な文化制度である。

資本主義社会を支配する反動文化は、生産手段を所有した搾取階級の利益に即して勤労大衆の革命意識を麻痺させ、彼らを抑圧して搾取するための道具に利用される。

資本主義社会は、極少数の特権階層には「天国」であるが、お金のない勤労大衆には地獄同様の社会である。

このような制度の下で、社会階級的矛盾と対立が激化するのは避けられない。---

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