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厳しい訓練を受ける選手たちは、競い合いながらもとても仲間思いだ。今も思い出されるのは、仲間の誕生パーティだ。監督は、選手の誕生日を特別なものとして祝ってくれる。一般の選手も監督の心遣いで、国家代表選手専用の食堂でごちそうにありつける。

北朝鮮のスポーツマンは、貧しい家の出の人が多いせいだろうか、とても義理堅い。仲間の誕生パーティに出るために、数十キロもランニングしたことが思い出される。日曜日の午前5時に(平壌市内を流れる)大同江を出発し、2時間以内に完走すれば証明証がもらえる。それを監督に渡せば外出許可証に換えてくれる。それをもって誕生パーティに駆けつけたものだ。

パーティーでは、貯めておいた月給をはたいて玉流館で冷麺を平らげる。その後は、引退した先輩が経営する外貨食堂に行く。選手生活の辛さが痛いほどわかっている先輩は「苦労してるね、ビールでも思い切り飲んで行きなさい」とごちそうを出してくれる。先輩におごってもらったビールを、平昌にやってきた後輩たちにもおごってあげることはできないだろうか。