さらに、子どもの未来を保証してくれる教育にもかなりのカネがかかる。教育は無償ということになっているが、実際には教科書、制服などの費用を徴収される上に、家庭教師を雇わなければ大学に入れるほどの学力が付かない。
（関連記事：違法「カテキョ」で北朝鮮公教育が崩壊のピンチ…カリスマ講師も登場）様々な許認可権を握る部署の幹部なら、様々な名目でワイロがもらえるが、そうでもない部署の幹部は、コメ1キロ分の月給に頼らざるをえない。幹部は商売をしてはいけないという決まりがあるため、妻が市場で商売をするのだが、それだけでは大した儲けにならない。そこで、中国へ行って品物を仕入れて北朝鮮で売ったり、中国で働いたりするのだ。
それにしても、いくら中国には300万人の朝鮮族がいるといっても、北朝鮮のすべての人が中国に親戚を持っているわけではない。しかしその問題も、カネの力で解決できる。