ところが、1958年に中国人民解放軍が北朝鮮から撤収したころから、華僑の立場が悪化し始めた。北朝鮮当局は、中国国籍の放棄を強いたり、教育言語を朝鮮語に変えさせるだけではなく、帰国か帰化かを迫った。そのような不寛容政策は、1971年に周恩来総理が北朝鮮を訪問するまで続いた。
(関連記事:北朝鮮華僑、その黄金期と衰退期)金正恩体制に入ってから、華僑への締め付けが再び強化され、スパイ容疑で100人以上が逮捕された。中には銃殺された華僑もいると伝えられている。
(関連記事:北朝鮮、華僑に対する統制強化…スパイ容疑、情報漏洩容疑など)一方で、英国のフィナンシャル・タイムズは9月17日の記事で、経済制裁に苦しむ北朝鮮にとって、対中貿易の3分の1を担う華僑の重要性が増していると報じ、丹東在住の宋天宇(仮名)さんの事例を紹介した。