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今年4月、咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸興(ハムン)から平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)に出張に来た某貿易会社のホン・ソンギ氏(仮名、46歳)が、ヘロインのオーバードーズにより就寝中に死亡した。

同じ新義州市内の住宅地では、4人の男性が夜通し賭博をしながらピンドゥ(覚せい剤)を使用していた。一方、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)では、17歳の娘を含む一家3人が、覚せい剤を使用していた。同席した貿易業者が「そんなにいいのか」と聞くと「おじさんも一度してみればいい。頭が冴えて本当にいい」との答えが帰ってきたという。

(参考記事:一家揃ってクスリ漬け…北朝鮮の覚せい剤乱用の実態

地方政府の幹部が麻薬ビジネスに関わっている事例も少なくない。

(参考記事:北朝鮮の現職市女性同盟委員長の自宅から覚せい剤15キロ発見

北朝鮮の複数の貿易業者は、覚せい剤や麻薬の使用事例は全国的に珍しくないと証言した。1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のころから急増した麻薬中毒者だが、かつては高級幹部や上流階級に留まっていたが、今では貿易業者や一般住民にまで広がっている。

咸興では上流階級の10人に1人が麻薬中毒と言われ、一般住民の中には、覚せい剤を薬の代わりに使う人も少なくない。

金正日氏と腐敗した役人に責任

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麻薬が広がった最大の責任は、金正日総書記にある。金正日氏は白桔梗(ペクトラジ、アヘン)栽培事業を国を挙げての外貨稼ぎ事業として進めてきた。アヘンの栽培地域には、人員、設備、そして韓国から援助で得た肥料を投入する。

2000年代に入り、北朝鮮の麻薬の海外への販売ルートが徐々に潰されたことにより、国内で流通するようになった。北朝鮮の麻薬輸出入担当者が、密かに国内で麻薬をさばくようになったのだ。

金正日氏は、北朝鮮の密買人の元締めのような存在になってしまったが、最高権力者であるため処罰のしようがない。北朝鮮の麻薬問題を解決するには、金正日政権を打倒するしかないというのは、理屈に合っている。

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政府のみならず、民間でも麻薬の生産、流通が増加傾向にある。もちろん、政府関係者も深く関わっている。

北朝鮮で最も一般的な覚醒剤の原料は、1キロ3000ドルもする。一般国民にとっては天文学的な額と言えよう。製造がうまくいえば、原料の2倍の値段となる。それを地方に持っていくだけでさらに2倍、中国に持ち込めばさらに数倍に値段が跳ね上がる。

麻薬乱用の最大の被害者は一般国民

1日の収入が1ドルにも満たず、政府から厳しく監視されている北朝鮮の一般国民が、このような麻薬ビジネスに手を出すことは考えにくい。生産、流通組織の裏には、腐敗した保衛部(秘密警察)や保安署(警察署)の役人がいる。

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彼らが原料を供給することすらある。まず罰するべきは彼らだ。

(参考記事:羊角島ホテルの外国人カジノが麻薬の窓口