平壌に住むには上述したような審査を潜り抜けるため、5000ドル(約55万3000円)とも言われるワイロが必要となるが、それを払ってもなお儲かる商売を見つけた人は、借金をしてでも払おうとするのだ。
ちなみに中国でも、都会に働きに来た農民を追い返す法律が存在したが、暴力的な取り締まりによる死亡事件をきっかけに批判が高まり、2003年に廃止されている。
(参考記事:「薬物中毒・性びん乱」対策か…北朝鮮で首都住民の強制移住計画)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。