「平壌市民は国の政策貫徹において模範となり、首都市民としての栄誉を守らなければならない。平壌市民が国の法秩序を著しく乱した場合には、平壌市民証を回収する」(第30条)
つまり、当局の都合次第で、市民をいくらでも平壌市から追放できるということだ。
実際、何の問題も起こしていないのに平壌から追放された人々がいる。障碍を持つ人々である。金正日総書記は1980年代初頭に「障碍者が革命の首都平壌にいると、外国人に不快な印象を与えるから、追放せよ」との指示を下した。それにより、多くの障碍者とその家族が平壌を追われた。
(関連記事:障がい者の「強制隔離」を実行した北朝鮮…抹殺も検討)一方、今回の移住計画の背景には、市場経済化の影響で、より良い収入を求めて都会に向かう人が増えている実態もあると思われる。