北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、北朝鮮が2015年1月から抑留し続けてきた韓国系カナダ人の林賢洙(イム・ヒョンス)牧師を釈放したと報じた。
報道によると、北朝鮮の中央裁判所は、無期労働教化刑(終身刑)を言い渡されて服役中だった林牧師を人道的見地から釈放した。林牧師は高血圧を患っていると伝えられている。
カナダ・オンタリオ州ミシソーガの教会所属の林牧師は2015年、孤児などの支援事業のため北朝鮮を訪れたが、1月31日に羅先(ラソン)から平壌に向かった後、連絡が途絶えた。北朝鮮政府はそれから33日後、カナダ政府に対して林牧師を抑留したことを通告した。最高裁判所は同年12月16日、特大型国家転覆陰謀行為を行ったとの容疑で、終身刑を言い渡した。
カナダのCBCによると、ダニエル・ジャン国家安保首相補佐官がトルード首相の特使として、林牧師の釈放を訴えるため北朝鮮を訪問したが、特使は報じられた8日より2日早い6日に平壌入りし、交渉にあたっていた。そして9日に釈放が実現した。