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タイはこのように、脱北者に対する明確な態度を示していないが、その一因として考えられるのは、すでに国内に多くの難民を含めむ外国人を抱え込んでいるということだ。人口が約6900万人(2016年)のタイは、1980年代から10万人を超えるミャンマー難民を受け入れており、合法非合法を問わず在住外国人の数は500万人を超えている。

また、東南アジアの交通の要衝であることから、世界各国から難民や不法移民が流入しやすい状況にある。もし、公式な難民認定を行えば、その数がいっそう増加しかねないと恐れているようだ。

だからといって、強制送還すれば国際社会からの批判は避けられない。