金正恩氏の父・金正日総書記は生前、ICBMと潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、そして韓国のインフラを壊滅させられるサイバー戦能力を最も欲しがったという。金正恩氏は着実に、これらの「危険なオモチャ」を手に入れているように見える。彼は次に、いったいどんなものに食指を伸ばすのだろうか。
ICBM発射のタイミングだが、先週に行われた米韓首脳会談に対する反発の意味があるのだろうか。韓国の文在寅大統領とトランプ米大統領は先月30日、ワシントンで初会談し、共同声明を発表。声明では「米韓同盟の強化」と「対北朝鮮政策での連携」が盛り込まれた。
このなかで、米韓は北朝鮮の核問題の解決を最優先させ、「最大の圧力」をかけることを確認した。しかし北朝鮮の国営メディアは、頻繁に「核を放棄することはありえない」と主張している。現時点で、北朝鮮と米韓の妥協点は一切見出せていない。その一方で、トランプ氏は5月に明らかにした対北朝鮮政策の4大方針で「北朝鮮を核保有国として認めない」としながら「北朝鮮の政権交代を推進しない」とした。また、「最終的には対話で問題を解決する」と述べた。