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だからと言って、金正日氏が導入した農法に表立って異議を唱えれば、最悪の場合政治犯扱いされかねない。農場員たちは、協同農場ではヨーロッパ式で、個人耕作地では伝統農法でジャガイモ栽培を行った。これならとやかく言われないからだろう。

その後、金正恩時代に入り、協同農場の土地を農場員個人に委託し、インセンティブを与える圃田担当制が実施された。それを受けて農場員たちは、国から受け取る種イモ2.5トンのうち、0.8トンしか使わなくなった。伝統農法への完全回帰だ。

結局、今では三池淵(サムジヨン)郡の胞胎(ポテ)協同農場と白岩(ペガム)郡の10月18日総合農場でしか、ヨーロッパ式による生産は見られなくなってしまったとのことだ。