両江道の農業部門情報筋によると、従来の農法は種イモの芽が出た部分を切り取って植えるというものだったが、ヨーロッパ式は豊山(プンサン)郡の原種農場、雲興(ウヌン)郡、三水(サムス)郡の採種農場で生産した無菌ジャガイモを、そのまま種イモとして畑に植えるというものだ。
ところが、このような農法は北朝鮮の実情に合っていなかったようだ。
問題になったのは、種イモの量だ。畑1ヘクタールあたりに必要な種イモは従来の農法0.8トンに対して、ヨーロッパ式では2.5トンで、4倍以上になった。また、電力事情の悪い北朝鮮では、適切な温度管理のもとで無菌ジャガイモを保存するのも大変手間がかかることだった。