激しい拷問を受けてすでに体はボロボロになっていたにも関わらず、2人は鉄条網の下を引きずられて引き立てられてきた。そして、20人ほどの収監者が見守る中で、2人は斬首された。その様子を見るよう強要された収監者は、さらに死体に石つぶてを投げつけることを強いられたという。究極の見せしめとも言えるこのような公開処刑は、北朝鮮では子どもまで「見学」させられる。
(参考記事:公開処刑を「見学」に行かされる北朝鮮の小学生たち)イムさんは、あまりに残虐なシーンにショックを受け、数日間食べ物が喉を通らなかったと語る。そして、彼女の警備兵としての生活に終止符を打つ時が来る。自分自身が収監者になってしまうのだ。ある時、商売のために国境を越えて中国に行ったところで逮捕され、北朝鮮に強制送還された。そして、教化所送りとなる。そこでは、男性警備兵に裸で行進することを強いられた。