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かつての北朝鮮では、餓死の危機に瀕した家族を救うために、多くの人が国境の川を渡り脱北した。いわゆる生計型脱北だ。それから10数年、脱北の形は様変わりした。家族のより良い未来のために、時間をかけて綿密に準備した上で国境を越える移民型の脱北が増えている。

昨年7月に香港経由で脱北を果たしたリ・ジョンヨル君のケースはその一例と言えよう。ジョンヨル君は数学オリンピックに3年連続で出場した天才高校生である。本人から「韓国に行きたい」と打ち明けられたジョンヨル君の父親は、「心配せずに行け」という言葉と共に現金を手渡して、彼の脱北を後押しした。

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「死んだほうがマシ」

昨年9月に家族とともに脱北したチェさんも、韓国の北朝鮮専門ニュースサイト、ニューフォーカスの取材に対し、綿密に準備した上で家族全員で脱北するケースが増えていると語っている。金正恩党委員長が政権の座についてから、子どもたちの未来が明るくないと考えるようになった人が増えているのだという。