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彼は、USBメモリーに保存されていた中国の映像コンテンツを、コピーして友人に渡した。友人がこの映像を見ていたところ、当局に発覚し逮捕された。そして、労働鍛錬刑(懲役)1年の判決を受けた。甥も逮捕され、パソコンを押収されたが、500ドル(約5万4000円)のワイロを支払って釈放された。

かつて中国の映像コンテンツは、旧ソ連のものと並び、北朝鮮の人が罪に問われずに接することのできる数少ない外国情報だった。万寿台(マンスデ)テレビは、視聴可能エリアが平壌など一部地域に限られているものの、中国映画を多く放送していた。

この局は、職員が編集前の外国の映像素材をUSBメモリーに入れて、横流ししていたことが発覚した2015年7月から放送を中断。11月に復活したものの、中国映画は放送されなくなってしまった。

平壌在住の別の華僑情報筋によると、金正恩政権時代の初期までは、他の北朝鮮の人には見せないという条件で、中国の映像コンテンツの北朝鮮への持ち込みが認められていた。