北朝鮮が、偽造した書類を使って南太平洋のフィジー共和国で船舶の登録を行っていたことが明らかになり、フィジー警察当局が捜査に乗り出している。
米国の北朝鮮専門ニュースサイト、NKニュースによると、今年の1月から2月にかけて、北朝鮮と関連のある船舶が、フィジー船籍を取得する事例が急増。その数は20隻以上に及ぶという。現地紙のフィジー・サンによると、同国の警察当局は、登録にあたって偽造された書類が使われたと見て、捜査に乗り出した。
また、同国の海運安全局は、フィジー警察と、アジア太平洋地域の船舶を管理監督する東京MOUなど関係各所に対して、この件を通告した。
フィジーは、船舶を所有する会社が自国ではなく、パナマ、リベリア、バハマなど税金が安い国で船舶を登録する「便宜置籍」を認めていない。北朝鮮の船舶が、フィジー国旗を掲げて航行するのは詐欺行為にあたると警察関係者は述べている。