中国当局は、脱北者を「経済的な問題で中国に来た不法越境者であり、難民ではない」とみなし、摘発して北朝鮮に強制送還する姿勢を崩していない。そのため、数万人に達すると言われている脱北者は、息を潜めて暮らすことを余儀なくされており、常に人権侵害の危険性にさらされている。
(参考記事:ねらわれる少女たち…脱北者の性犯罪被害が深刻)夫婦を支援している「殉教者の声」というキリスト教団体は、1967年にリチャード・ワームブラウンド牧師が、共産主義体制下にいる人々への布教のためにルーマニアで設立し、現在では活動範囲を全世界に拡大している。2003年に設立された韓国支部は、毎年5万冊の聖書を風船に入れて北朝鮮に飛ばしたり、北朝鮮国内の地下教会の設立を支援したりする活動を行っている。