北朝鮮は、世界的にも珍しい国内移動の自由がない国だ。当局は、隣の市や郡に行くにも「通行証」を要求するほど、移動を厳しく制限してきた。国家主導の配給体制が機能不全に陥り、なし崩し的に市場経済が拡大してきたのに伴い都市間の移動を繰り返す人が増えてきたが、人民保安省(警察庁)は再び規制に乗り出した。

平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、人民保安省は「4月1日から住民の移動を徹底的に禁止せよ」との指示を全国に下した。故金日成主席の生誕記念日である太陽節(4月15日)を前にして、事件や事故を未然に防ぐための措置だと説明しているという。

これに伴い、出張や商売などで居住地外にいる人は、3月末までに居住地に戻ることを余儀なくされた。情報筋によると、月末を前にして早くも取り締まりが始まり、各地の保安署(警察署)の留置場は、旅行証を持たずに移動していて逮捕された人々で溢れかえっているという。