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移動が厳しく制限されると、物資の流通にも大きな支障が出て、物価が高騰しかねない。そうなれば、庶民の怒りの矛先は人民保安省に向かうことになるだろう。それにもかかわらず取り締まりを強化したことについて情報筋は「人民保安省が、国家保衛省(秘密警察)に握られた権限を取り戻そうとしているため」と説明した。

国家保衛省は、トップの金元弘(キム・ウォノン)氏が解任され複数の幹部が処刑されるなど、厳しい粛清の対象となっているが、人民保安省はそのスキを見て、権益拡大に動いているというのだ。その過程で、ひどい事件が起きている。

咸鏡南道(ハムギョンナムド)の別の情報筋によると、長津(チャンジン)郡保安局所属の保安員(警察官)は、旅行証を持たずに移動していたとのいう理由で6人を逮捕し、殴り殺した。