外交団の訪問時には半年前から名簿を相手国に伝えなければならない。当時、ベトナム大使館で勤務していた韓氏は、名簿の中に本来ならば収監中であるはずのリ容疑者の名前を見つけ「大使館でちょっとした騒ぎになったことをよく覚えている」という。
冒頭で紹介したマレーシア当局の発表によると、リ容疑者は昨年12月に保衛省所属の別の男性と共にベトナムに入国し、実行犯の一人でベトナム国籍のドアン・ティ・フォン容疑者をリクルートしたとされる。
韓氏はこれについて「リ容疑者はとにかくベトナム語がうまく、幼いころからの知人がベトナム国内にたくさんいた。ふたりはかなり以前に知り合っていた可能性もある」と話した。
さらに、韓国の国家情報院が今回の金正男氏の殺害を保衛省の「仕事」と見ていることに対しても疑問を呈した。