前出の情報筋はRFAに対し、朝鮮人民軍総政治局が2015年、各部隊の女性指揮官を集めて思想闘争会議を行った際の資料の中身について説明している。概要は、例えば次のとおりだ。
316連隊3大隊のある中隊長は2014年9月、「性上納」を行った見返りに労働党に入党した。入党の保証人となった政治将校の要求に逆らえず関係を迫られ続けた結果、彼女の家庭は崩壊してしまったという。
出世と引き換えに女性軍人が性的暴行に遭う事例は数多く報告されている。しかし、「性的暴行」という言葉すらない北朝鮮で、女性たちは自分が受けた被害が人権侵害だと気づかずにいる。また、問題になっても、処罰されるのは女性の方だったりもする
(参考記事:脱北女性、北朝鮮軍隊内の性的暴力を暴露「人権侵害と気づかない」)一方、経済的困窮から売春行為を行う女性軍人もいる。