北朝鮮当局が法律の条文に美辞麗句を並べた裏には、ある目的が隠されていた。男性だけでは足りなかった労働力を、女性を動員することで埋めようとしたのだ。たとえそうであっても、女性が男性と同等の地位と機会を与えられていれば良いが、決してそうはなっていない。
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が両江道(リャンガンド)の内部情報筋の話として伝えたところでは、北朝鮮当局は2013年から、軍隊経験があるか大学を卒業した女性に限り、幹部への登用を認めるようになったという。大学に進学できるのが、ある程度は家庭環境に恵まれた子どもたちであることを考えれば、その他の少女たちは、ほぼ義務的に兵役に就かなければならない。
そして、軍隊という閉ざされた集団生活の中で、女性に対する人権侵害は加速する。