事実とすれば、興味深い情報である。昨年4月に中国で発生した北朝鮮レストラン従業員らの集団脱北は、北朝鮮に強い衝撃を与えた。これにIT技術者の集団脱北が続けば、北朝鮮による外貨稼ぎはさらに難しくなる上、ベールに覆われた北のサイバー戦能力なども明らかになったかもしれない。
(参考記事:北朝鮮、脱北ウェイトレスたちの顔写真を公開)MBCのこの報道については他媒体による後追いが少なく、どこまで事実なのか見極めが難しい部分がある。ただ、ことの性格上、真相がすべて明らかになる可能性は少ない。また、これまでも北朝鮮に協力して脱北者を摘発・送還してきた中国が、最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備をめぐり韓国への圧迫を強めている状況を考えれば、こうしたことが起こり得る蓋然性は小さくはなかろう。
(参考記事:中国で「アダルトビデオチャット」を強いられる脱北女性たち)MBCを後追いした韓国の左派系ニュースサイト「メディア・オヌル」は、国家情報院が、1ヶ月前から集団脱北に向けた作戦を行なっていたと伝えている。その概要は次のとおりだ。