国連安保理では昨年1月、対北朝鮮制裁決議2270号が採択された。韓国政府はその翌月、自国観光客に北レスの利用自粛を呼びかけた。制裁の影響からか、現地ガイドも北レスへ行くことを拒否していたという。こうした逆風によって、昨年6月の時点で平壌親善館には閑古鳥が鳴いていた。
筆者は2013年に両店舗を訪れたことがある。当時は、平壌冷麺館が大盛況で平壌親善館もそれなりに客入りは悪くなかったが、その後、随分様子が変わったらしい。
客が激減する中、店舗側も相当苦労したと伝えられる。店舗側は北朝鮮本国から要求される厳しいノルマをこなす義務があるからだ。北朝鮮がレストランを運営する目的は外貨稼ぎだ。儲からない店を、コストをかけて維持する理由は本国にはまったくない。