それにしても、国民に対しては韓流ドラマを見たというだけで厳罰を与えながら、金王朝のファミリーは欧米の文化に染まり放題というのは、何とも理不尽だ。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)テ氏は10年にわたるイギリス生活で、息子がすっかり西側の文化に染まり、北朝鮮に連れ帰るなど考えられない状況になっていたと伝えられる。
(参考記事:亡命した北朝鮮外交官、「ドラゴンボール」ファンの次男を待っていた「地獄」)仮に一家で北朝鮮に帰国した時の恐怖と、正哲氏の気ままな生活を比べてみたとき、自分にとって祖国とは何なのかと考えずにいられなかったのではないか。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。