北朝鮮の金正恩党委員長は、1月1日に発表した新年の辞で、頭を下げつつ次のように反省の弁を述べた。
「いつも気持ちだけで、能力が追いつかないもどかしさと自責の念に駆られながら昨年を送りましたが、今年は一層奮発して全身全霊を打ち込み、人民のためにより多くの仕事をするつもりです」
北朝鮮の最高指導者のこのような発言は、異例中の異例だ。ところが、北朝鮮の人々は冷めた反応を示している。平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。
情報筋によると、金正恩氏が自身の能力不足を認めたことに、多くの人が驚いている。「親戚や友人と話していて新年の辞の話題が出たのは数十年ぶりのこと」(情報筋)という状況が、その驚きの度合を現している。