だが、庶民が保安員(警察)や保衛員(秘密警察)、軍に出せるワイロの額はたかが知れている。必然的に、権力に近い者たちや、十分なワイロを出せる富裕層(金主・トンジュ)たちが金儲けを独占することになる。上記の1%がこの層にあたるのだ。ワイロを出せない者に待つのは「死」か「最底辺の暮らし」しかない。
(参考記事:口に砂利を詰め顔面を串刺し…金正恩「拷問部隊」の恐喝ビジネス)北朝鮮の教育で耳にタコができるほど聞かされるのが、「貧益貧、富益富」という慣用句だ。貧しいものはますます貧しくなり、富めるものはさらに富むという「無慈悲な資本主義」を批判し、自国の社会主義の優位を説く際に使われる。