昨年8月末の台風10号(ライオンロック)によって、北朝鮮北東部は甚大な被害を受けた。こうした中、北朝鮮当局は水害被災地へ外部から訪問することを厳しく統制していると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。
被災地は中国との国境沿いにある。訪問するには従来から「旅行証」(通行許可証)が必要だが、当局は「親戚のところに行く」という理由であっても旅行証を発行せず、訪問は事実上できなくなってしまった。
被災者向けの物資を積んだトラックも、厳しい管理の元に置かれている。被災者の入居した復興住宅に近づくことは許されず、遠く離れた場所での荷降ろしを強いられている。現場では、保安員(警察官)が常駐しドライバーを監視し続けているというのだ。