いまは退職した外事警察官は、「Nは禁断の果実に手を出したから」と言い、次のように回想した。
「クズネタばかり」
「海保警備情報課は、日本では最後発の情報組織だ。当然、北朝鮮情報についての蓄積も収集のノウハウもなく、それを補うために公安機関と情報交換しようにも、交換材料がない。
それで海保は、禁忌を破ってしまった。韓国の国家情報院(以下、国情院)に接近し、そこから北朝鮮情報を取ろうと目論んだのだ。しかし、韓国の連中は北朝鮮のスパイを直接追い詰めたり、情報工作を仕掛けたりと、対北情報活動については日本を遥かに凌駕するレベルにある」