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海上保安官が言うように、実際の労働党員と、それも継続的に接触して情報収集することは、外事警察や公安調査庁であっても、ほぼ不可能だといえる。

海保は、北朝鮮船舶が入港するたびに「サーチ」と呼ばれる立入検査を行い、船長やポリティカル・オフィサーと面談を重ねてきた。

このように人間関係を築く作業が、対象者を情報提供者(エージェント)に“転がす”ための前提となる。

ある男の人生

「北朝鮮は何を考えているのか?」それを正しく理解しているのは、日々、政治学習を行い、国家運営を担っている労働党員だけだ。