北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、米国が軍事同盟拡大の動きを本格化させていると非難する論評を掲載した。

同通信は、米国が日本の米海兵隊基地に16機のF35ステルス戦闘機や新型駆逐艦、米第31海兵遠征隊などを配置しようとしていると指摘。

これに対して「米国主導のアジア版『NATO』武力を創設しようとする危険な企図の一環である。日本、南朝鮮などとの『安保』同盟に基づいて地域諸大国をけん制するための冷戦構造維持戦略である」と主張した。

さらに、「南朝鮮・日本との『同盟』をアジア太平洋戦略の『礎石』『核心軸』に宣伝して自国のアジア太平洋戦略実現の突撃隊に利用している」と非難した。

そのうえで、「米国によって北東アジアに新しい軍事同盟が形成されれば、それは名実ともに一つの戦争同盟として、北東アジアはもちろん、アジア全域を軍事的対決状態に追い込むことになるのは明らかである」と強調した。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

アジア版「NATO」創設のための危険な企図 朝鮮中央通信社論評

【平壌11月8日発朝鮮中央通信】世界支配戦略実現のための米国の軍事同盟拡大の動きが本格化している。

先日、米国防総省副長官と日本防衛省事務次官がワシントンでいわゆる「潜在的な脅威」に対する共同対応について密談している中、米国が朝鮮半島とその周辺に対する武力増強策動に狂奔している。

すでに、3500人規模の第1機甲戦闘旅団を南朝鮮に循環配置し始め、来年から日本駐屯米海兵隊基地に16機のF35ステルス戦闘機を配備するということを日本当局に通報した。

一方、来年の初めから米軍の最大の新型駆逐艦「ズムワルト」号と新型戦闘機を搭載した「ワスプ」級大型上陸強襲艦、朝鮮半島の有事の際に真っ先に投入される米第31海兵遠征隊を日本などに次々と配置するという。

これは、米国主導のアジア版「NATO」武力を創設しようとする危険な企図の一環である。

米国のアジア版「NATO」創設戦略は日本、南朝鮮などとの「安保」同盟に基づいて地域諸大国をけん制するための冷戦構造維持戦略である。

米国は今まで、米国・日本・南朝鮮間の3角軍事同盟の構築を北東アジア地域において自国の影響力を拡大し、朝鮮と中国、ロシアをけん制するための戦略的テコに利用してきた。

米・日・南朝鮮軍事同盟は、同地域に展開されている武力を機動的に動かしながら侵略的結託を強化してアジア地域を圧迫する軍事同盟である。

米国は、3角軍事同盟をNATOのような機能を果たすようにして北東アジアをはじめとするアジア太平洋地域に対する支配戦略を実現する手段につくろうとしている。

機会あるたびに、南朝鮮・日本との「同盟」をアジア太平洋戦略の「礎石」「核心軸」に宣伝して自国のアジア太平洋戦略実現の突撃隊に利用している。

現在、「アジア太平洋再均衡戦略」の第2段階過程によって3者軍事「共助」がさらに拡大されている。

去る10月14日、米国で米・日・南朝鮮統合参謀本部議長会議を開き、通常および核・ミサイル能力を含むすべての領域の軍事力量を動員する「拡張抑止力」の提供を保障するということを確約した。

史上初めてハワイ周辺の海域で日本、南朝鮮のかいらいと共にミサイル警報訓練を行い、最近は済州島の東の公海上で海上合同訓練も行った。

米・日・南朝鮮の3角軍事同盟を母体とする「NATO」つくり上げ策動は現実化しており、朝鮮半島を含む北東アジア地域における新たな軍備競争を促している。

米国によって北東アジアに新しい軍事同盟が形成されれば、それは名実ともに一つの戦争同盟として、北東アジアはもちろん、アジア全域を軍事的対決状態に追い込むことになるのは明らかである。

現実は、アジア太平洋地域の平和と安全保障の基本障害物が他ならぬ米国とそれの軍事的支配戦略であるということを再度はっきりと示している。

軍事同盟は、冷戦の所産である。

新しい侵略的軍事同盟のつくり上げは、こんにちの時代の流れに全く背ちする。 米国が北東アジア地域で新たな冷戦構造を維持し、アジア版「NATO」をつくり上げる策動は、必ずしも周辺諸国の強い反発を招くであろう。

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