北朝鮮では、誰も守れないような規制を作り、違反者からワイロを巻き上げるという行為が状態化している。保衛部は、携帯電話のユーザーを逮捕して「収容所送りにするぞ」と脅迫し、多額のワイロをむしり取ってきた。また、使用を黙認する代わりに、多額の「使用料」を払わせる手法も取ってきた。中国の携帯電話が使えなくなると、このような飯の種が消えてしまうのだ。
また、国境沿いに配備された携帯電話専門の取り締まり要員も要らなくなる。利権と権限縮小につながる「実名制」を喜ぶわけがないというのだ。
しかし、「上に政策あれば、下に対策あり」のお国柄。そんなことにはならないかもしれない。まず、中国では、登録の必要がない「闇SIMカード」が大量に出回っており、これを使用すれば、当面は問題なく携帯電話が使用できる。