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北朝鮮当局は2009年11月30日午前11時、旧紙幣の流通を停止し、通貨の単位を切り下げた上で、新紙幣に交換する貨幣改革を断行した。交換できる額に上限を設けたため、各地で不正行為が相次いでいる。

韓国の北朝鮮向けラジオ局の開かれた北韓放送は8日、他人名義で旧紙幣を新紙幣に交換しようとした2人が銃殺されたと報じた。

同局は北朝鮮内部の情報筋の話として、新紙幣交換限度を超える1100万北朝鮮ウォン分の旧紙幣を持っていたトンジュ(金主)2人が、知り合いの名義で10万ウォンずつに分けて新紙幣に交換し、山分けした。保衛部(秘密警察)の関係者によると、2人は今月4日、非公開で処刑された。

11月30日の貨幣改革の発表当日には、1世帯あたり10万ウォンだった交換限度額だが、その翌日には10万ウォンに加えて、それ以上の金額は1000分の1のレートで交換するとの方針を示した。ところが、2日後の今月3日には、10万ウォンに加えて、家族1人あたり5万ウォンの追加を認めるなど、交換限度額が徐々に増えている。これは、国内での激しい反発を意識してのものと思われる。

(参考記事:北朝鮮で貨幣改革にショックを受けて亡くなる人続出

同局は、先月30日から今月6日までの間に、旧紙幣を捨てたり燃やしたりするなどして、貨幣改革に反対する行為を厳しく取り締まるよう保衛部から指示があったと報じている。

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4日には、東海岸の清津(チョンジン)の輸城川(スソンチョン)の河原に、旧紙幣1000ウォンが大量に入ったかばんが捨てられているのが発見された。保衛部は、犯人を逮捕するために専門の捜査チームまで作ったが、今のところ逮捕には至っていない。

当局は、各家庭に設置されたスピーカーから流れる有線放送の第3放送を通じて、貨幣改革の必要性を宣伝する一方、「貨幣改革の目的は労働者や農民の生活レベルを等しくすることである。また、商売をする人がいなくなり、以前のように国が定めた職場で人々が正常に働くことを目指している」という内容の中央党(朝鮮労働党中央委員会)の指示を全国に放送した。