クウェート当局は、北朝鮮の国営航空会社「高麗航空」の旅客機に対して、飛行を制限する措置を取った。北朝鮮当局が外貨稼ぎの一環として行っている自国労働者の海外派遣に、同社の航空便が利用されていることが理由だと、米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。
米国のケリー国務長官は21日、クウェートのサバハ・ハリド外相との会談前の記者会見で、労働者の海外派遣で得られる収入により北朝鮮の違法で正統性のない政権を資することのないように、クウェートが高麗航空の飛行制限措置を取ったことを明らかにした。これにより、同社便のクウェート国際空港での発着はできなくなると思われる。
クウェートでは、北朝鮮から派遣された約3000人の労働者が建設現場などで働いているが、賃金の遅配、長時間労働、厳しい監視などに対して、国際社会から人権侵害であるとの指摘が相次いでいた。