「ザ・シティズン」は、TZIRSに問題が多く、同機関、ザンジバル自治政府、タンザニア連合政府との間でオンラインの登録、情報共有システムが存在せず、監督体制に穴があることを指摘している。
アフリカの船舶事情に精通した情報筋が米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に語ったところによると、TZIRSは2016年6月以前に登録した外国船舶の船籍はすべて抹消したと主張しているが、現状も承認件数、抹消件数も何一つ明らかになっていない。
タンザニアは、アフリカ本土のタンガニーカと、インド洋に浮かぶザンジバルの2地域からなる連合国家で、ザンジバルには独自の憲法、政府、議会があり、大統領もいる。外交、国防などを除く多くの分野で広範な自治権を認められている。そのため、ザンジバルには中央政府の監督が行き届かないシステムとなっている。