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「当局はこのような状況を批判することもあったが、代案が示せるほど経済的に余裕がないため、批判しても誰も耳を傾けようとしなかった。教育現場のみならず、職場でもどこでも社会全体にワイロが蔓延しているのに」

拝金主義は高等教育機関ほどひどかった。元教員で2008年に脱北したキム・チョルミョン(仮名)さんは語る。

「金日成総合大学に入るには、入学試験に際してワイロを準備しなければならない。入学試験に影響を与えられる地位にいる朝鮮労働党中央の教育部の幹部に5000ドルを払い、その他の関係者には500ドルずつ払わなければならない」

「毎年の新入生の定員は、地域ごとに異なっている。例えば、ある地域で優秀な学生が10人いるとして、入学定員が5人だったら、頭の善し悪しは関係なくワイロの額で入学が決まる。そのため、ワイロの相場がどんどん上がるのだ。さらに富裕層の親の間のライバル意識が相場を引き上げた」

故金日成主席は生前、教育に関してこのような教示を行っている。

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