中国当局は、北朝鮮に核兵器やミサイル開発の関連物資を輸出した容疑で摘発された中国の遼寧鴻祥集団と関係のあった北朝鮮系の貿易会社の代表の出国を禁止する措置を取った。

事件を綿密に調査することで、国際社会の「国ぐるみで制裁破りに加担しているのではないか」との疑念を払拭したいとの思惑がありそうだ。

中国のデイリーNK対北朝鮮情報筋によると、出国禁止となったのは遼寧省・丹東のハントン代理会社や瀋陽にある北朝鮮系貿易会社などの代表だ。中朝貿易で儲けていた会社のほとんどが鴻祥集団との関係を持っていたため、各社の代表は当局の取り調べを受けている。

捜査当局は、各社の対北朝鮮貿易には制限を加えていないが、実際にはかなりの影響が出ている。

各社に対しては北朝鮮当局から「10月10日の朝鮮労働党創建70周年記念日に使う物資を調達せよ」との指示が下されているが、捜査への対応でてんてこ舞いしており、業務が手につかない状況だという。各社は、中朝の政府間での交渉と処理に期待しているが、北朝鮮当局はこの事件について何ら動きを見せていない模様だ。

情報筋は、彼らの「悲しい末路」を予想する。

「北朝鮮系貿易会社の代表の命運は尽きた。『国に恥をかかせた』との理由で帰国させられ、労働党から追い出され、地方の閑職へと追いやられるだろう」

中国に駐在する貿易会社の社員たちは、北朝鮮当局から指示された上納金をきちんと納めるために、違法行為に手を染めることが多い。成績が悪く、北朝鮮に帰国させられれば「自由で豊かな」中国での生活には二度と戻れなくなってしまうから、必死なのだ。

今回の核実験関連物資の密輸も、国からの指示を遂行しただけと思われるが、問題が生じると当局は一切責任を取らず、下の人間に罪をなすりつけ、処罰して幕引きを図ろうとするのだ。

「職員の間からは『お国のために一所懸命働いたというのに、これではトカゲのしっぽ切りだ』と不満の声が出ている。」(情報筋)

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