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中国の各メディアや米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)などは19日までに、米中当局が北朝鮮の核開発支援に関与した疑いがあるとして、中国・遼寧省の企業グループを捜査中であると報じた。

また、米韓のシンクタンクが19日、北朝鮮が経済制裁を回避するため、この企業グループを抜け穴として使っており、戦略物資を含む取引額が2015年までの5年間で5億ドル以上に上っていたとする報告書を発表した。

一連の報道と報告書で名指しされているのは、遼寧省の中堅企業グループ・鴻祥実業有限公司。同省の公安庁が15日、中国版ツイッターの「微博」で、「同社が貿易活動において重大な経済犯罪に関与した容疑が明らかになった。現在、関連人物は取り調べを受けている」と明らかにしていた。

またWSJによれば、米司法省の検事が先月2回にわたり北京に出向き、鴻祥実業とオーナーである馬暁紅氏の犯罪疑惑、とりわけ北朝鮮の核開発と経済制裁の回避努力を支援したとみられる証拠について中国当局に注意を促したという。

一方、米ワシントンDCのC4 ADS(先進防衛研究センター)と、韓国・ソウルの峨山(アサン)政策研究院が発表した報告書によると、丹東にある鴻祥実業の子会社は、2011年から2015年までの5年間に、対北輸出で3億6000万ドル規模、輸入で1億7千100万ドル規模の取引を行っていた。取引品目の中には、高純度アルミニウム塊やパラタングステン酸アンモニウム、酸化アルミニウム、三酸化タングステンなど、ウラン濃縮用遠心分離機の製造に用いることのできる原料が含まれていたという。

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中国メディアの報道によれば、今年43歳の馬氏は1990年代から北朝鮮ビジネスに進出して成功を収め、パナマの法律事務所から流出した租税回避行為に関する一連の機密資料「パナマ文書」にも、名前が記載されていたとされる。