元々、国境地帯は中国からの情報流入が最も多い地域だ。彼らは、幼少時から韓流ドラマをはじめ、日本、中国のドラマや様々なコンテンツに触れており、外部世界についてある程度知っている。当然、北朝鮮がいかに貧しいのかについても、おおよそ知っている。
だからこそ、北朝鮮当局は、プロパガンダを骨抜きにする韓流ドラマを警戒する。その警戒ぶりは、映像ファイルを保有していた女子大生に、無慈悲な拷問を加えるほどだ。それでも韓流ドラマの拡散は止まらない。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)ドラマを見た北朝鮮の若い男性は、「中国や南朝鮮(韓国)の女の子たちは可愛いけど、我が国(北朝鮮)の女性たちはイマイチ」と、極めて女子に対して失礼な発言をする。このイマイチというのは垢抜けていないという意味だと思われる。その一方、北朝鮮女性の素朴さが韓国で人気を呼ぶという逆転現象が起きているのは、実に皮肉な話だ。
(参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発)下手な発言は「地獄の収容所」行き
こうした自虐的思考は、高位幹部の家庭になればなるほど強まるという分析結果も出ている。とくに、海外生活を経験した子どもたちは、帰国を嫌がり、両親を困らせる。