「いずれも美女ぞろいで、客足が途絶えることは無かった」とA氏は言う。女性たちは通常三か月間隔で咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)や、江原道(カンウォンド)の元山(ウォンサン)など、他の大都市へとローテーションで働くシステムだった。また、女性の健康管理が徹底していて、行為中にはコンドーム着用が義務付けられ、体調不良の場合には休みもきちんと取れたというから驚きだ。
女性の取り分は5割。客は通常、端数を切り上げた300元(約4600円)を施設に支払うため、150元(約2300円)が女性の懐に入る。女性たちは毎日平均2人ほどの客を取っていたというから、毎月の稼ぎは優に5000元を超える。これは北朝鮮ウォンに換算すると600万ウォンを超え、平均的な4人家族の一年分の生活費に匹敵する大金だ。
金正恩党委員長「売買春を一掃せよ」との指示を下しているというが、一向に下火にならない理由がわかるような気がする。
(参考記事:女子大生売春に悩む金正恩氏)A氏の取材によると、運営元は、外貨稼ぎを行う貿易会社であるという。